じつは浅いマンホーラーだ。知らない街を歩いていると、ついマンホールのふたに目がいってしまう。みればみるほどその円形に一時引きこまれてしまうのだが、待ち合わせなどしているので、声をかけられて、すぐさま日常の世界に戻されるのであった。
東京都の標準的なマンホールのふたにも歴史があって、最新版はイチョウと桜とゆりかもめが渾然一体となった図柄で、平成13年から使用されている。しかし古いマンホールのふたも使われていたりもする。
なかには戦前の東京府のころに作られ、そのまま使われているマンホールのふたなんていうのも存在するのだ。あなたの住む街にも、そういった貴重なふたがあるかもしれない。おそらく用途名のところが明朝体になっているのは古い。
よくみかけるふたに、開閉することによって水道水の流れを変えるための設備がある”仕切弁”と書かれたものがある。その中に弁という字に点がついているのがある。いろんなところにそれはついている。
こんなのとか
こんなのとか
この点のことを”萌え点”というらしい。しかしこういうニッチなものにまで、”萌え”ってつけるのはご勘弁と個人的には感じる。そういうメジャー(アニメとかアイドルとか)なマニア言葉みたいなのをつけるのはと。
マニアの世界にも、メジャーとマイナーっていうのは、れっきとしてあるわけだ。メジャーはメジャーで、マイナーどころまで浸食しないで、そっとしておいてほしい気がする。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。