KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

コウモリだけが知っている【黄金バット】

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 子どものころ、東京12チャンネル(現・テレビ東京)では夕方にかけて、むかしのアニメの再放送枠というのがあった。その枠でやっていたと記憶している。いや朝だったかもしれなくて、記憶が定かではないのだけれども。


  本放送は昭和42年に日本テレビの土曜日19時からやっていたそうだ。もとは紙芝居で、昭和5年に原作ができたとのこと。見た目がどくろで不気味なかんじがするのだが、テレビアニメは何回も再放送されているのだから根強い人気があったのだろう。

 小さい子どもの時分に観たものだから、内容まではよく覚えていないのだけれど、あの独特の笑い声は印象に残った。よくモノマネをやったものだ。意外とあの笑い方はやってみると難しい。

 ちなみに敵はナゾ―というやつで、ミミズクの覆面をして、色とりどりの4つの目をした怪人だった。シンプルな造形がかえって、昔のアニメ特有のおそろしさと不気味さを醸し出す。

 オープニングの最後のほうを観ていると、東洋放送という名前の放送局が出てくるが、ここは韓国の放送局で、第一動画という日本の制作会社といっしょに作っていたそうだ。

 東洋放送は、韓国が軍事政権になった1980年に、言論統制で廃止されてしまい、16年の歴史を閉じている。あの国は政情によってたまに強引なことをする。だから黄金バットのオープニングはなかなか貴重だ。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。