KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

番組内で1から人気者を作る時代【萩本欽一】

f:id:hanpeita1973:20170516034430j:plain



 前回の記事で、”欽ちゃんの時代が終わるというのは、ある意味番組内で1から人気者を作る時代が終わったということでもある”と書いたが、説明不足であるので、もう少し補足したい。

 kotobasm.hatenablog.jp

  欽ちゃんこと萩本欽一は、自身の番組でよく無名のタレントや俳優、さらには素人まで出演させる。柳葉敏郎なんていまや俳優として大物になってしまったが、元をただせば欽ちゃんの番組(欽ドン)の出身である。

 オーデションを受けて合格したのだが、その合格理由が”オーデションが終わってすぐ家に帰ってくるような寂しいヤツだったから”である。欽ちゃんがスタッフに電話をかけさせて、いちばん最初に出たのが柳葉だったのだ。

 そのほかにも欽どこに出ていた見栄晴みたいに最終選考に残ったふたりでじゃんけんをして勝ったから合格なんていうのもある。はっきりいって誰でもよかったのだ。もはや運である。しかし見栄晴もなかなかしぶとく芸能界で生き残っている。

 まだこのころはテレビ番組に人気者を発掘する余地があったのだ。だがいまとなっては事務所の力関係が強くなり、素人の出る幕がなくなってしまった。素人を出す余裕があるのなら、うちの事務所のタレントを出せという理屈がまかり通ってしまうのだ。

 そういうことである。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。