KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

さようならがあたたかい

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 今年も訃報が多い。この歳にもなってくると、子どものころによく観ていたテレビ番組の登場人物の訃報も多く目にするようになる。先日お亡くなりになった左とん平さんもそのひとりだ。

 

 よくバイクで知らない街を通ったりすると、たまにとん平さんの顔に出くわした。葬儀社のさがみ典礼の看板である。そこには”さようならがあたたかい”って書いてあったなあ。

 

 とん平さんで思い出すのは、ドラマ「寺内貫太郎一家」と「西遊記Ⅱ」で、どちらも再放送で観たクチなのだが、このふたつが強く印象に残っている。なんで西遊記のほうは、”Ⅰ”では猪八戒西田敏行だったのにⅡでとん平さんだったのかいまでも不思議なのだが。

 

 

 でもあの西遊記Ⅱの配役は絶妙であった。とん平さんと堺・岸部のおふたりには悪いが、よくぞここまで貧相な顔の俳優さんを集めたものだ。おかげで三蔵法師役の夏目雅子さんの美しさがさらに映えた。

 

 寺内貫太郎一家のほうも、ドラマ中にかならず出てくる伴淳三郎さんとのやり取りに味があって好きだった。ふたりの矮小っぽい演じ方が、メインストーリーを引き立たせる、いいスパイスになっていたんだよないま思うと。

 

 引き立たせるってほんとうに大事なことだとつくづくおもう。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。