KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

とんねるずのタイマンテレフォン

 【あらすじ】

 中学生だったころの、夕方5時のフジテレビの思い出。中学校生活は面白いものではなかったけれども、まだそのころにはテレビという切り札があった。

 

 

 さいきんテレビをみていると、やたらと木梨憲武が出ている。なにかとおもったら、どうやら映画の宣伝のようだ。もうとんねるずの二人も56歳か。どうりで私も45歳になるわけである。

 

 いまの若いヒトにとっては、もはや時代おくれな存在になっているのかもしれないが、私が中高生だったころのとんねるずは、むちゃくちゃで、ものすごい存在であった。歌の最中に暴れてテレビカメラをぶっ壊したなんてこともあった。

 

 そのむかし私が中学生だったころ、フジテレビで「夕やけニャンニャン」という番組が夕方5時からやっていた。そのころの私はなにもやっていなかったので、学校が終わるとすぐに家に帰ってこの番組を観ていた。

 

 毎週水曜日には、とんねるずが仕切る「タイマンテレフォン」というコーナーがあって、楽しみにしていた。とんねるずが視聴者の家に電話して口げんかをするという内容である。

 

 

 いまおもえば、よくこんなものを放送できたものだとおもう。いっておくが生放送である。”いってはいけない系”のコトバが飛び出したらどうするのか。だがそういう場面はまずなかった。みんな口げんかとはいえ、わかっていたのだそこは。

 

 このころのフジテレビは、まだ新宿の河田町にあって、ひじょうに勢いがあった。他の民放各局より”面白ければいいじゃないか”というひらきなおりがあった。いまはルールのはっきりしないコンプライアンスが、映像表現を陳腐なものにしてしまった。

 

 そんな気がする。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。