KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

心がモヤモヤするなかインドの豆や香辛料をみせられる

なんということだろう。仕事からかえって、プロ野球を観ていたのだが、試合は雨で中断してしまった。7回の裏、マリーンズが逆転して4対3になったところだ。プロ野球のばあい、5回の裏までいけば試合が成立する。このまま雨が降りつづけて中止になったら、マリーンズの勝ちだ。


30分待って、雨足が強くなってはいるのだが、まだ中止にはならない。こういうとき、勝っているほうのチームのファンは気が気でない。そんなモヤモヤした気持ちでテレビの画面をながめていた。すると試合を放送していたBSのNHKが番組を中断してしまった。


そして流れてきたのが、「世界の市場」という番組だった。その国のインストゥルメンタルであろう音楽が流れ、 ナレーションや字幕もない、ただ市場の風景だけを淡々とながすだけの番組だ。ちなみにインドとマレーシアの市場である。


やはりインドは香辛料が多い。あとカレーに入れるであろう豆とか。こんな状況のなかで、豆やら香辛料の静止画像をみせられてもというかんじなのだが、なんだか落ち着いてきた。市場のおじさんの笑顔に癒やされてきた。なんだこの不思議な番組は。


笑顔で手をふるヒゲを生やした店のおじさんが、

「あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。」

って言っているような錯覚におちいってきた。


そうこう言っているうちに、雨足が弱まってきたらしく、野球中継が再開された。さあ、勝つのはどっちだ。