KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

むかしなつかし露店の「カタヌキ」まとめ

5時に夢中より


Q.カタヌキを知っていますか?

知っている…42人
知らない   …8人 


カタヌキとは、薄い板状の菓子に彫られたさまざまな絵柄を、針などで割らずにくり抜けたら景品がもらえる、縁日などでの遊びである。小生が子どものころはちらほらみかけたが、最近はお目にかからない。


独特な素材でできていて、割れにくいようで割れやすく、割れやすいようで割れにくい。よって成功率はかなり低い。まさにこの菓子をつくっているひとは、まごうことなき職人芸の持ち主である。


ちなみにカタヌキは現在一社のみで作られている。大阪市西成区にあるハシモトという会社だ。カタヌキは昭和30年ごろにできたもので、当初はそのころ全盛であった紙芝居屋さんで売られていた。


絵柄は100種類以上でその難易度はさまざま。高難易度とされるチューリップなどは細い茎のところで失敗する。同じく高難易度なラクダは足の部分が鬼門である。しかし社長はいう。

「ラクダは楽だ。」

さすが大阪のオヤジ、ぬかりはない。


そんな難易度がたかいカタヌキであるが、成功するためのポイントがあるのだとか。

(その1)画鋲で絵のみぞを削り、溝をふかくする(まちがっても差してはダメ)
(その2)周りを手で割っておき削る部分を減らし集中力を持続する
(その3)削る際は外側にむけて力を入れると割れにくい
(その4)削る画鋲の角度は45度から60度ぐらいがベスト
(その5)最後は忍耐力と集中力でひたすら丁寧に削る

以上。最後のその5ができないから苦労するのだが。


もちろんカタヌキは食べられる。さいきんではラムネ味ができたのだとか。地味にカタヌキは進化を遂げているのであった。