KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

池上彰が選ぶ日本を変えたニュース55年史で抜けていた大きなニュース



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池上彰が選ぶ日本を変えたニュース55年史

番組内容は、様々な世代の芸能人などを迎えて池上彰さんが、テレビ朝日が開局した55年前に遡って選んだニュースをわかりやすく解説していくというもの。
天皇陛下のご成婚にはじまって、東京オリンピックロッキード事件など色んなニュースが登場する。
ただ気になったのが、”日本を変える”と銘打ってはいるものの、大事なニュースが抜けているということだ。
君は浅沼稲次郎暗殺事件を知っているか



浅沼稲次郎暗殺事件 - Wikipedia

言葉で説明するより動画を観てもらう方が早い。
浅沼稲次郎さんは日本社会党の委員長だった。
日比谷公会堂での演説中に、17歳の右翼少年の凶刃に斃(たお)れる。
そしてまた少年も牢獄の中で自決を遂げた。


清貧の人・浅沼稲次郎

その昔、社会党は右派と左派に別れていて昭和30年に合併した後も対立していた。
浅沼さんはその間に立って、まあまあとなだめていたそうだ。
そしてついたあだ名が「まあまあ居士」
今や政治家といえば、豪邸に住んでいるイメージがあるが、この人はアパートで暮らしていた。
皇室を敬愛し、天皇陛下を揶揄した新聞記者をどなりつけたという逸話もある。
こういうバランス感覚を持つ政治家ってなかなかいない。


浅沼さん亡きあとの社会党

浅沼さんがいなくなり、社会党は党内対立をまとられるリーダーが現れずに、党としての体力を少しずつ減らしていく。
日本は池田内閣から、戦後最長7年8ヶ月続いた佐藤内閣となる。
浅沼さんの暗殺は、日本の歴史のターニングポイントになったといっても過言ではない。


もうテレビではやらないかもしれない

池上さんがこの事件を重要視していないわけがないので、おそらく自主規制であろう。
ゴールデンで人が殺される映像を流すなんてと思われるかもしれない。
だが以前TBSの日曜19時半にやっていたテレビ探偵団という番組では流されていた。
ゲストは筑紫哲也さんだった。
調べてみたら、1990年の1月7日か。
まだ私が高校生のころだ。
それにしてもこういう歴史的事件をテレビから隠蔽していいのだろうかと考えてしまう。
こういう事件の記録を目撃することでわれわれ日本人が学ぶことはとても多い。
風化させてはならない。

それじゃ失敬。