KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

サラリーマン冒険家に幸あれ

「会社員でも夢みたいなことができると証明したい」。神戸市在住のごく普通の会社員が、南極大陸を自転車で走り、南極点を目指す夢に挑戦する。世界でも例のない試みだ。会社生活と夢の両立に悩み、練習では挫折も味わった。周囲の後押しを得て“サラリーマン冒険家”は24日、世界の果てを目指して日本をたつ。


 マイナス40~20度の過酷な世界への冒険に挑むのは、輸送機器メーカー「川崎重工業」社員の大島義史さん(31)。4年前から準備を進め、有給休暇を目いっぱい使った約1カ月の日程を練った。


 当初は海岸線から南極点までの約千キロを約2カ月かけて走破するルートを目指したが、休みが長期に及ぶことによる会社への負担を考えて冒険を圧縮。テントや食料の入ったそりを2台引きながら1日20~30キロのペースで計200キロを走るルートに決めた。


 大島さんは「自分が休むことで何人もの人に影響が出る。これが時間的にも費用面でも会社員ができる限界だと思う」と語る。


“サラリーマン冒険家”自転車で南極点に挑戦 「会社員でも夢みたいなことができる」 世界の果て目指し年内出発 


この記事を読んでいると、つくづくニンゲンのすごさみたいなものを感じる。やろうと考えたニンゲンもすごければ、この冒険を可能にできる自転車を作ったニンゲンもまたすごい。こういう発想は無かった。


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無謀だと思うニンゲンもそれはいるであろう。当然の話である。冒険とはそういうものだ。しかしやれるかもしれないというところまで冒険の計画をたて実行しようとするというのは、なかなかできることではない。 決して荒唐無稽ではない。


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実行することを許した会社も偉い。有給休暇をとるのは労働者の権利ではあるが、一ヶ月連続というのはなかなか難しい。この冒険のすごさというのは、制約のなかで最大限の努力をしているところではないだろうか。


会社勤めという制約があっても、きちんとルールに則って冒険をする。もし結果が失敗だとしても、計画を立てて実行したというだけで、世の労働者に勇気を与えてくれるに違いない。あとは無事に日本に帰ってきてくれるのを願うばかりだ。