KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

山田君が降板の危機?

「昨年、座布団運び役の山田隆夫さん(59)の冒頭の挨拶が不自然なまでに少なくなった時期があったのです」

 1984年、6代目座布団運び役となった山田。就任当初の重圧について、あるインタビューでこう振り返っている。

〈何がつらかったかというと、冒頭の挨拶。話芸の達人たちが次々とテンポよく面白い話をした一番あとに、素人の私が挨拶をしなければなりません(中略)プレッシャーに押しつぶされそうでした〉

 以来、山田は“マンション経営で大金持ち”、“子作り名人”という自虐ネタを披露したり、歌を歌って盛り上げるなど、“冒頭の挨拶”を大切にし、独特のキャラクターを作り上げ、番組に欠かせぬ存在となったのだが…。

『笑点』山田君も一言だけ これは第2の石坂浩二事件か

 これは笑点を毎回観ていたので気づいていた。てっきり山田君が、歌丸師匠が療養中だというのにはしゃいだら失礼ということで、ふつうのあいさつにしたのだとばかし思っていた。なんにも考えていないようで考えているのだなと。
  
“石坂事件”を機に、「あれは制作側による山田君を降板させるためのいじめだったのでは?」という疑念が再燃してしまったのだ。
 いくら山田君と君付けされているからって、そんなに弱っちくはないだろう。ああみえてボクシングを山田君はやっていて、かつて所属していたアイドルグループ”ずうとるび”の4人の中では最強だったそうだし。昔の雑誌による本人談だけど。

 別に降板させたければ、イジメなんてまどろっこしい事をしないで本人にふつうに告げればいい。「北風と太陽」の話と一緒だ。いくら”鑑定団”の騒動があってそれに関連付けて面白おかしくしたいからって、憶測でモノを書いたらダメだろう。 

「山田さんは落語協会最高顧問で元大喜利メンバーでもある鈴々舎馬風門下です。だから、簡単にクビになるようなことはないと思います。でも、リニューアルの噂が絶えない笑点だけに、30年以上も出演する山田さんを代えようという考えが制作サイドにあっても不思議ではない」
 
 これについてもリニューアルがそもそも必要なのかという話だ。視聴率だって安定しているし、なんでもかんでもマンネリがよくないと思ったら大間違いである。じゃあ山田君の存在意義はなにかと問われると、答えに窮するのだが。