KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

逆張り偽悪バカ

 西南戦争で熊本城を根城にした新政府軍に敗れた西郷隆盛は、「新政府軍に負けたのではなか、加藤清正公に負けたでごわす」という言葉を残した。それぐらい強固な熊本城が一回の大地震で相当傷ついてしまった。

4月14日夜、熊本県で最大震度7を観測した地震の発生後、ツイッター上では「関東大震災」を思わせるデマのツイートが飛び交った。

「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」「熊本では朝鮮人の暴動に気をつけてください」といったものや、「火事場泥棒を狙ってくる不届な国がすぐ近くにありますから」といった記述が見られる。

「井戸云々のをネタだと理解できない無能はネットやめて、どうぞ」というように、本人や擁護派たちは「ネタ」のつもりでいるようだ。しかし、こうした態度に、ネット上では「何でもかんでも『ネタ』ですませようとする連中にはいい加減ウンザリ」といった批判の声が上がっている。

「井戸に毒」熊本地震でツイッターにヘイトデマ、弁護士「冗談では済まされない」 
  しかしこの記事、「ネットをやめて、どうぞ」とか、遭難したヒトはインターネットなんてやる余裕すらないのに、なんという言い草か。というかホンモノかニセモノか知らないが、愛国者を気取るつもりなら、もう少し日本語の使い方を勉強したらどうか。ヒトに言えるほど大した日本語能力はないのだが、そう毒づきたくなってくる。

 こういう物言いをする輩というのは、テレビの画面で流れるヒトの不幸と、戦争ゲームのキャラクターを見るのと区別がつかないのではないか。どちらも自分には痛くも痒くもないわけだから。ネタとか胸を張って言ってほしくないわけだ。お笑いをやるものにとっては。

 逆張りすれば偽悪的でカッコいいと思っているのだろう。はいはい。カッコいいカッコいい。そのネタとやらを熊本駅前で言ったらもっとかっこいいぜ。もしやってくれたらこっちも熊本駅前で素っ裸になってスタンディングマスターベーションしてやるよ。