KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

野球中継のおとも【選手名鑑】

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 いまの時代はインターネットで検索すれば選手の情報というのは得られるが、インターネットがなかった子どもの時分は、この選手名鑑が唯一の情報源であった。ペーパーバックでよければ、本屋にいけばお小遣いていどで買えた。

  ちなみにテレビの野球中継も当時は情報量が少なくて、たとえばバッターなら名前と打率とホームラン数のみ。ピッチャーは名前と勝敗数と防御率のみ。今みたいに、好きな食べ物は○○みたいなちょっとした選手の裏情報みたいなのはもちろんなかった。

 いまよりもむかしの選手に詳しいのは、この選手名鑑の影響かもしれない。ちなみに写真は1983年、阪急ブレーブス山田久志投手のもの。これをみて、なにか気づかないだろうか。

 そう。選手の住所が掲載されているのであった。いまでは考えられないことである。個人情報保護の観点なんてへったくれもない時代であったのだ。そのぶんストーカーなどという言葉も、当時はなかったのだが。

 それにしても、このころすでに大投手であったはずの山田さんが、”光陽ハイツ”に住んでいただなんて。しかしトレードなど次の年はどうなるかわからないのがプロ野球の選手だから、そういうものなのかもしれない。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。