KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

この頃はまさかボブ・デュランがノーベル文学賞をとるなど夢にも思わなかっただろう

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 こないだいつものようにラジオを聴いていたら、ガロの「ロマンス」という歌が流れたんだ。知っているかい?たぶん歌を聴いたら思い出すのではないかな。番組の中で、12月9日がメンバーの1人堀内護さんの命日だと話していたのさ。

 

 ガロは3人組なのだけれども、すでに2人が鬼籍に入られていてね。いま生きていたとすれば、まだ60代半ばだというのに。僕がガロの歌を好きになったきっかけというのが、鬼籍に入られたもう1人のメンバーの訃報をワイドショーで観たからなんだ。

 

 

 その方は日高富明さんというのだけれど、1986年にまだ36歳という若さで亡くなったのさ。そのニュースを観ていたときに、「学生街の喫茶店」が流れてね。当時13歳の僕はさ、曲は聴いたことはあっても、歌の題名までは知らなかったんだよ。

 

 ただ間奏で奏でられるコールラングレの音色がすごい印象に残っていてね。それで聴いたことのあるこの歌が、「学生街の喫茶店」という題名であることをニュースではじめて知ったというわけさ。一回聞いたら忘れられないほど、印象的な名前だよね。

 

 そして彼らはこの歌で紅白歌合戦に出演したのだけれども、こんなフォークソングを歌う長髪のグループが紅白に出るなんてね。この数年前まではNHKは長髪ダメだったのにさ。歌の内容が抒情的なので、それがよかったのかもしれない。

 

 なにかこうフォークソングってさ反体制のイメージがあるじゃない。でもガロの歌にはそういう臭いがまったくないもの。ある意味で無難といえば無難だし、商業的といえば商業的で。

 

 だいたいフォークグループでここまでテレビに出まくったのって、ガロがいちばんじゃないかな。やっぱりいいものはいいんだよね。無難で商業的であっても、それが気にならないほど、詞の世界感と歌声が美しいのさ。彼らの歌は。 

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。