写真ではわかりにくいけれども、この”トランジスタテープレコーダー”は当時(1961年)のコマーシャルの情報によると、一辺が約19cm。当時としてはコンパクトサイズであったのだろうが、かなりの大きさだ。いまあるカセットテープをみたらわかる。
1時間録音できるというふれこみであるが、そのためだけの機械をハワイまで持っていくというのも、いま考えるとすごい。すごいといえば値段もだ。泉大助さんはクールに34800円なんて言っているが。
ちなみに当時の大卒初任給が15700円。2017年の大卒初任給が約20万5千円であることを考えれば、どれだけすごい値段なのかおわかりいただけるだろう。それだけ音を記録するというのは夢のような時代だったのだ。
いまやスマホで簡単に録音そのものはできるが、当時は当時でコマーシャルをみてのワクワク感はかなりのものがあったのではないか。いまは手の届かないようなワクワク感のあるものって、当時に比べたらそんなにはないような気がする。
物欲を刺激するのが難しい時代だ。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。