KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

横浜の実体

 【あらすじ】

 日本テレビのドラマ「正義のセ」が2018年4月11日にはじまった。新米検事を吉高由里子が演じているのだが、ドラマの内容うんぬんよりも、物語の舞台になっている横浜の描きかたにちょっとした違和感をおぼえたのであった。

 

 いや。べつに大したことではないのだが、横浜に住んでいたことがあったので、ちょっと気になった。最近では「逃げるは恥だが役に立つ」ちょっと古いところでは「あぶない刑事」など、横浜を舞台にしたドラマは多い。

 

 「正義のセ」でも物語の冒頭から、横浜の街並みが登場する。横浜に行ったことがないヒトにとっての横浜というのは、どのような風景だろうか。おそらくはランドマークタワーがあって、その横に観覧車があって…というかんじではないだろうか。

 

 あとは右端に変わったカタチの建物があって…とか。あれはちなみに、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルという。先端部分のところはガラス張りになっていて、航海の無事を祈る女神様の銅像がある。だからどうした?どうもしないが。

 

 ようするにたまにNHKのニュースの終わりとか天気予報のときとかに出てくる横浜の風景が、そのまま刷り込まれているのではないだろうか。あれらは横浜の建物のなかでは新しい部類に入る。逆にマリンタワーを知らないヒトが増えたかもしれない。

 

 なにに違和感をおぼえたのかというと、主人公がランドマークタワーの前にある横浜美術館の前で、そこの横浜地検に勤めていますといったのだ。横浜美術館の”そこ”には横浜地検などない。駅でいうと二つ離れたところにある。

 

 なんかまるで”NHKに映る横浜の風景”のあたりのみに、あたかも横浜の機能の全部が集結しているかのようではないか。まったくドラマとは関係ないことだけれども。だいたい横浜なんて広いから、端っこの方に行くと牛だっているのだから。

 

 ちなみにその牛小屋のあたりからちょっと西に行くと、私が住んでいる藤沢市がある。湘南だ江の島だとかいってかっこつけているが、藤沢も端っこに行けば牛の糞のにおいが漂ってくる。だいたい神奈川の端っこに行けば…もうここらへんでいいだろう。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。