KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

頭の中が”イジメ脳”になっていないか

 自身これを聞くと虫唾が走るコトバというのがある。

  「無いと言うなら証明してみろ」「有名税だ」「芸人なら笑いにしてみろ」

今回挙げるのはこの3つ。とある巨大掲示板でこれらのコトバが飛び交った話題があった。 

 漫才コンビ爆笑問題太田光(53)が、日大に「裏口入学」していたとの疑惑を8日発売の「週刊新潮」が報じた。妻で所属事務所社長の太田光代氏(54)は夕刊フジの取材に「事実無根」と否定し、新潮社への告訴も検討すると激怒。太田もラジオで猛反論した。

http://news.livedoor.com/article/detail/15130828/

無いと言うなら証明してみろ

 これはいわゆる”悪魔の証明”というヤツである。消極的事実の証明、すなわち”ない”ことの証明は”ある”ことを証明するより立証は困難なのだ。ネット上では匿名性が高いせいか、わざと言っているんじゃないかとすら感じることもしばしばだ。

 

有名税

 中にはこれを言って有名人の立場の強さのみ語る者がいるが、よく考えてみてほしい。形もなく無限に増殖していく匿名たちの無責任なコトバの方が最終的に強いに決まっているではないか。

 

芸人なら笑いにしてみろ

 これも乱暴な物言いで、笑いというものの繊細さや難しさというものをまったく理解していない。ニンゲンにはさまざまな感情があり、その複雑さを紐解いてお笑いというのは成立する。笑う方も笑われる方も。その複雑さを考えないでこういうコトバを投げかけるのは野蛮である。

 

 総じていえるのは、3つとも圧倒的有利な立場からの、いわばいじめる側の論理であるということだ。いじめる側というのは、狡猾なまでに自分に塁が及ばないようにしているものなのだ。

 

 これこそがまさにイジメ脳なのである。いじめる輩というのは、そうやって不条理なコトバを投げつけるのだ。その人数が増えれば増えるほど、その不条理さに対しても脳が鈍感になっていくのだ。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。