11月は秋であり、12月は冬である。あたりまえといえば、あたりまえのことなのではあるが。そしてまた秋は”食欲の秋”ともいわれているわけで、11月も終わりに近づいて最後の秋を堪能しようと考えたのであった。
とはいえ買い物にでかける前は、別に秋がどうこうなどとは考えていたわけではない。いつも食料品を購入するスーパーマーケットのトライアルに行ったら、サンマの塩焼きが20%引きになっていたので、買ってみただけのことだ。
特においしそうに丸々としていたわけでも、脂がのっていたわけでもない。ただこのサンマの塩焼きこそは、秋の終わりにふさわしいとおもって購入した。そして実際に食べたら本当に、ああ秋も終わりなのだなと感じた。
2018年の秋は終わった。愛を語るハイネのような僕の恋人は、こうして去って行った。また来年も会おうという約束のコトバを残して。先のことはわからないけれども、とりあえず1日1日、着実に生きていこうと誓った。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。