KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

スチュワーデス物語

 こういうニュースを見聞きすると、自分が歳をとったということを痛感する。堀ちえみさんのがん告白のことだ。小学校高学年から中高生にかけて活躍したアイドルがこういった病魔におかされるというのは、とても切ない。

 

  堀ちえみと聞くと、真っ先に思いだすのが、TBSドラマの「スチュワーデス物語」だ。昭和58年にはじまった、いわゆる”大映ドラマ”というヤツである。

 

 大映ドラマというと、とにかくセリフが大げさで展開が荒唐無稽なのが特徴で、スチュワーデス物語はまさにその真骨頂といえる。

 

 堀ちえみはお世辞にも演技はうまいといえなかったが、かえってそれが”大映ドラマイズム”にハマっていた。「教官!」はクラスメートのあいだでもかなり流行った。

 

 あの頃を思いだして感慨深いのは、堀ちえみ演じる松本千秋をレイプしようとするなど、作中の汚れ役だった魚屋のサブちゃんが、いまやドラマの主役を演じているということだ。これはほんとうによかった。

 

 そう、あれから35年。おもえばほんとうに長い年月を経たものだ。なんとしても回復してほしい。まだ若すぎる。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。