文学座に入り、あの名作ドラマ「太陽にほえろ」に抜擢され、背が高くて甘いマスク。これだけ書くともう誰だその名優はって感じなのだが、それにもまして大きな特徴があった。デブだったのだ。
太陽にほえろでのラガー殉職シーンのころには、すでに太っていて、最後エレベーターのところで斃れて、ドアが閉まろうとすると、ラガーの肉に弾かれてドアが開き、再び閉まろうとするとまたラガーの肉に弾かれる。その繰り返し。殉職シーンで笑わせてどうする徹。
当時観ていてそうツッコまずには、いられなかった。素質は十二分にあったが、体質に問題があったのだ。デブになってしまうと、演じられる役も限られてしまうのだが、その後は司会の分野にいって、進行役といて素晴らしい仕事をみせる。
ってよりによってこれかというチョイス。でも徹さんの人柄がにじみ出てるんだよなあ。テレビ東京夕方の子供向けファミコン番組でも、手抜かりのない名司会ぶり。徹さんの訃報を聞いて、前島君はどう思ったのだろう。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君のそばにいる。