KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

又吉に感謝しているもう一人の芥川賞作家

「2人を知る編集者間では、又吉ばかりが取り上げられて、2人が脚光を浴びない現状について、『かわいそう』といった声が上がっています。芥川賞直木賞発表翌週の『週刊文春』(文藝春秋)は、グラビア特集含め10ページ以上又吉に割いているのに、羽田についてはほとんど触れていません。羽田だって、文藝春秋発行の『文學界』で発表した作品で受賞したのに……。非情なものです」(文芸編集者)

「又吉被害者の会発足?」ピース・又吉直樹の芥川賞フィーバーに唇を噛む2人の受賞作家


最初にこのサイゾーの記事を読んだときに、いやいやそんなことはないだろうとおもっていた。じぶんがもし同じ立場の物書きだったらこの状況はオイシイ。かえって注目をあびるではないか。もうひとりはだれなのだろうっていう、好奇心がわいてきそうなものだろう。


そしてこの記事を読んだ数日後、アウトデラックスにこの羽田圭介が登場する。 やはり作家というのは変人だ。いきなり自分が焼いた大量のクッキーを大きめな半透明のプラスチック製に入れて登場したのであった。気分転換で大量生産するのが趣味なのだとか。


家の近所においしいクッキー屋がない。遠出するのもめんどくさい。なのでスーパーで大量に材料を買ってバーッと作る。 肝心のお味は、ナイナイ矢部によると「可もなく不可もなし」という中途半端な評価。返す刀で正直にスタッフに作れっていわれたと言っちゃいけないことをいう羽田。


ここまでですでにお腹いっぱいの強烈なキャラだ。ちなみにカレーライスも50人分つくって、何ヶ月も食べ続けるのだとか。業務用スーパーで大量に材料を買う。つい3日前も鶏肉を4キログラム買って鶏ハムを作った。


芥川賞の選考結果を待つときに、デーモン小暮のメイクをしてカラオケで聖飢魔IIの歌を歌っていたなど、あの風俗に行っていたという西村賢太先生以来の強烈なキャラっぷりである。こういうキャラが発掘されただけでも、又吉直樹芥川賞受賞した意義は大きい。


ちなみに又吉ばかりに注目が集まっていることにかんしては、やはり本人もオイシイとおもっているようで、又吉の写真にじぶんの肩だけが写っていると、みているひとは誰なんだろうとおもってくれるじゃないですかと語っていた。