林:ところで先生、さっきからたばこをスパスパお吸いですけど、それはこれまでたくさんのご遺体を解剖された結果、たばこを吸っても吸わなくても人間の肺には関係ないことがわかったからですか。
養老:僕が解剖した人、みんな真っ黒だったもん。じいさんもばあさんも。肺が黒くなるのは、消化できないゴミが入って、細胞が食ってためてるからなんです。
林:たばこを吸おうと吸うまいと……。
養老:大差ない。
林:先生が言うと説得力がありますよ。
養老:というか、肺がんに関してはそういう話になってるんです。ここ10年間、喫煙率はきれいに下がってるのに、肺がんの患者数はきれいに上がってる。そのグラフを二つ並べて、「肺がんの原因は禁煙だ」と言ってるんです(笑)
タバコは肺がんリスクなし? 養老孟司が禁煙しない理由
みたいなものが秘密裏に計画されているのではないか。そういう想像をしてしまいます。そろそろ奴を消さねば…奴はしゃべりすぎた…みたいな感じで。それぐらい解剖医の先生がいうと説得力がありますね。
ワタクシもタバコが好きで、なおかつ退廃的なところがあるので、健康面から禁煙を考えるという思考がありません。よくないというのは承知しているのですけどね。一箱1000円とかになるとさすがに考えますが。
そうそう。最近はタバコをやめたらそのお金でなにが出来るのかと考えることがあります。というのもワタクシ近頃は学問をしたいという希望があるのです。トークイベントなんかに行くと、嗚呼自分はなんと無学なニンゲンなのだろうと痛感するわけですわ。
なので大学に入って勉強しようかと考えています。働かないと食べていけないし、通学の場合は学費が高いので通信教育になるのですが。放送大学なんていいかなと。学問ができれば体裁なんてどうでもいいのです。
で、タバコ止めればそのお金で学費が払えるのですよ放送大学の場合。「よーく考えよー♪お金は大事だよー♪」ってちょっと昔にそういうCMがありましたね。これは一種のターニングポイントといえるかもしれません。
それにしても養老先生はどのような死に方をするのでしょう。こういうヒトはきっとコロッと死ぬのかもしれませんね。好きなカブトムシを追っていたら、いつの間にか黄泉の世界に行ってましたパターン。どこにも壁はありませんでしたみたいなね。