KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

もうすぐ年の瀬だし愚痴を書くための手帳を買いにいこう


持ち帰り残業月82時間… 自殺の英会話講師に労災認定 


 大手英会話学校の講師だった女性(当時22)が2011年に自殺したのは、長時間の「持ち帰り残業」が要因だったとして、金沢労働基準監督署が今年5月に労災認定をしたことがわかった。
女性は一人暮らしのため自宅の作業量の裏付けが困難だったが、労基署は女性が作った大量の教材などから作業時間を推定する異例の措置をとった。
過労死等防止対策推進法(過労死防止法)が今月施行されたこともあり、女性の父親は持ち帰り残業の問題性を広く訴えたいとしている。

こういう大事なニュースを読むと俺は思うんだよね。
ジャーナリストの人は、簡単に略して一つのワードにしてしまわないで、日本語を駆使して読んでいる者に伝わりやすくしてほしいってさ。
この記事を例にするなら、 「持ち帰り残業」ってところね。
そんな簡単な言葉にしちゃっていいのって思うわけよ。

俺だったら、「仕事を持ち帰っての無料奉仕による残業」って書きたいところだわ。
サービス残業」ってのもどうかと思うもん。
そこで外来語使っても、なんか事の重大さが実感できないでしょぶっちゃけ。 
広く訴えるには、日本語の使い方が重要だと思うぜ。

しかしこの記事の写真をみると、本当にこの自殺した人は仕事熱心だなって思うな。
子どもたちにどうやったらうまく英語の楽しさを伝えられるか、ちゃんと考えていたんだろう。 
そしてどうやったらわかりやすく勉強できるかってのもね。
使命感が強いから、きっと妥協を許すことはできなかったんじゃないかな。

親御さんには申し訳ないけど、持ち帰ってまで仕事するのを知っていたなら、もうちょっとケアしてあげられなかったのかなって言いたい。 
ただ単に仕事が悪いというだけじゃないと思うんだよね。
一人暮らしで仕事熱心だと、どうしても発散できずに溜めこんで頑張っちゃうこともあるでしょ。
いくら大人だからって、自己管理できない部分はどうしてもできちゃうから、遠く離れているからこそ、親御さんの方から言葉をかけることができたんじゃないかと悔やまれるんだよ俺は。

持ち帰り残業の問題性を広く訴えるのもいいけどさ、亡くなった娘さんの無念を思って内向的に娘さんのことを考えてほしい。
俺はマスコミの人相手に「広く訴えます」と言っちゃうのは時期尚早だと思うわ。
別に親御さんが悪いって言ってるわけじゃなくてね。
ただ弔い方は他にもあるよねって話。

若い人は仕事を頑張るのもいいけど、疲れたらどんどん愚痴ってしまえばいいよ。
どんなに頑張って仕事して、一つのことをやり遂げても、仕事っていうのはさらに上を求めてくるからさ。
際限がないから、終わりってないんだよね。
愚痴ることは弱さの証明ではなく、あくまで生きていく過程の中で必ず生まれていくもんだし。

そのために親や友達など親しい人っているんだから。
なんならブログに書いたっていいんだし。
それが憚られるのならせめて手帳にメモしておくだけでもいい。
心の中にあるものを形にするってだけでも全然違うから。

それに何かもし倒れたとかあったときにも役立つしね。
どういう風に疲れて、体に変調をきたしたか残しておくといい。
もうすぐ年の瀬。
仕事終わりに、お気に入りの手帳を探しに行こうよ。