KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

おい竹原、粗大ゴミが運ばれるのはまだはえーぞコラ


 元世界王者・竹原慎二、ぼうこうがんで闘病中…リンパ節にも転移 
 プロボクシング元WBA世界ミドル級王者でタレント、竹原慎二(42)がぼうこうがんで闘病中であることが13日、分かった。関係者によると、竹原は血尿などの体調不良を訴えて今年初めに精密検査を受け、がんと診断された。リンパ節にも転移するほど病状は思わしくなく、竹原は当初、ショックで落ち込んだという。だが、家族の支えを胸に再起をめざし、現在は通院で抗がん剤治療を続けている。 
竹原 慎二(たけはら しんじ、1972年1月25日 - )は、日本の元プロボクサー
広島県安芸郡府中町出身。身長186cm、体重86kg、血液型A型。
第20代WBA世界ミドル級王者。
1995年に、日本人で初めてミドル級世界王座に挑戦し、獲得した。
また、東洋人としてはセフェリノ・ガルシア(フィリピン)以来46年ぶり2人目の世界ミドル級王者となった。
中学時代は柔道部に在籍し、団体戦で県大会優勝を経験。その一方で、喧嘩にも明け暮れ、地元では「広島の粗大ゴミ」と蔑まれていた。中学卒業後、高校に進学せず(地元の高校入試を複数校受験したがいずれも不合格)、就職するも仕事は長続きせず、様々な職業を転々とした。1988年9月9日にプロボクサーを目指して上京。

はい、みんな集まって-。
(わかる人だけわかってくれればいい)

同い年ぐらいの人のこういうニュースは正直こたえる。
40過ぎてくると切実になってくるわ、死というものが。
ガンというのは不摂生でなるわけじゃなく突然やってくるから非常にやっかいだ。
しかも若いと進行が早いとくる。

ボクシングに興味がない人は知らないと思うが、ミドル級という階級は強者がひしめくところであり、非常に世界王者を獲得するのが難しいのである。
日本人でありながら(しかも国内でもっとも最重量級の世界王者)それができた竹原は本当にすごいのだ。
13回連続で世界王座防衛を果たした具志堅用高と並ぶ日本ボクシング界の殊勲者といってもいいだろう。
(言っておくが、若い人の中には具志堅さんを、アホなおっさんとしか認識していない人がいるかもしれないが、非常にクレバーなボクシングをするすごい人だったのだ。)

そんな強靱な精神と肉体を持った人が、こうして病気になるというのはなんとも言いようがない。
もちろん人間という生き物はそう単純なもんではないのもわかってはいるのだが。
でも復活してくれる。
人間という生き物は単純じゃないからこそ。

王座陥落してから、しばらく音沙汰がなかったが、あるとき突如ブラウン管に竹原は現れた。
そう、あのTBSで2000年に放映された「ガチンコ!」である。
その番組の1コーナー「ガチンコファイトクラブ」のコーチとして登場したのである。
そして並み居る不良たちにボクシングを教えた。

まあありえないことばっかりの企画だった。
まずいくらホームラン級のバカな不良とはいえ、ボクシングに興味があって来たのなら竹原慎二は知っとけよと当時は心の中でツッコんだものだ。
そもそも自分よりも2回りはでかい元世界王者なんだから、目を見ただけですでに叶わないと気づけよ本当に。

なんでおまえらそんなケンカ売ってんだよってね。
あくまでテレビの企画であり、台本はあるんだけど。
そういうのはリセットして純粋に面白いものとして観ていた。
川口浩探検隊みたいな感じね。

基本テレビってそういうものだから。
でも竹原の演技もうまいとはいえないけどリアリティがあったのを覚えている。
棒読みっぽいんだけど、たぶんふだんの生活でもしゃべるのは棒読みなんだろうなって。
竹原には独自の存在感があった。

そんなことを思い出しながらこの記事を書いている。
広島の粗大ゴミも、今では心配してくれる嫁さんや子どもさんたちがいる。
まだテンカウントをきくのは早すぎじゃないか。
ゴミ収集車はまだ来ていないぞ。

とにかく今は、「じゃあの」って言わないからな。