KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

66歳になっても村田兆治であり続ける村田兆治

 千葉ロッテマリーンズファンとして、このヒトには一度監督をやってもらいたいと願う。それが村田兆治である。現実には以前心筋梗塞を患ってしまってからというもの現場を遠ざかってしまい実現は難しいのだが。

 しかしついこないだも千葉で始球式に登場して135キロを投げたのだから、体力的には問題なさそうだ。いや精神的にも意気軒昂だ。先日アウトデラックスに登場し、「全然引退してくれない男」と紹介され返す刀で、

”人生に引退はないんだ!”

と返したのだから。

 それにしてもバラエティには出ないという哲学を持つ村田兆治を口説いて出演させた番組ディレクターは偉い。そしてよくぞ出てくれた村田兆治。

 昔のピッチャーというのは個性的な投球フォームをしたヒトが多かった。その中でもいちばんこのヒトのマサカリ投法は個性的だった。今の時代にあってマサカリ投法というのは、非能率的な投げ方かもしれない。しかしカレはあまりある身体能力と日々の鍛錬でもって投げ続けた。

 日曜日。デイゲームの野球中継。当時12球団一地味でくすんで見えた川崎球場で一筋の光を放ち続けていた。そして阪急ブレーブスの加藤秀司との対決なんかはホモ・エレクトスとホモ・サピエンスの境界線上における伝説のオウガバトルであった。 これは洗練されたセリーグでは見られない対決である。

 いまでも現役時代に劣らぬ鍛錬を続けていて、股割りをしても股が地面につくという柔軟さを番組でも見せてくれた。 そんな姿をみるとやはりぜひマリーンズの監督をやってくれやしないかと思ってしまうのであった。