今年の7月22日は、ソングライター浜口庫之助さんの生誕100周年であった。もうそれこそ数えきれない名曲を世に送り出したハマクラさんであるが、あともう少しで8月という今は、やはりこの歌を思い出すのである。
涙くんさよなら
さよなら涙くん
また会う日まで
涙くんにさようならをしても、また涙くんとは再会しなくてはいけない。すばらしい恋に出会って、愛する人ができたとしても、いつかはお別れしないといけないときがやってくる。だから”また会う日まで”なのか。
こんどの8月で、あの日本航空123便墜落事故から32年になる。いつのまにか九ちゃんの歳を追い越してしまった。もしいま飛行機に乗っていて、もうすぐ墜落しますよってことになったら、なにを考えればいいのであろうかこの44歳は。
何年か前の夏の暑い日に、羽田から大阪にむかう飛行機に乗ったことがあった。実にあっという間である。この”あっという間”の時間に、まさか墜落することがあるだなんて想像もできなかった。
ほんとうに涙くんとさようならするとき。それは自分自身の終わりを意味する。それはまた不条理にやってくる。せめてそれまでに、少しでも多く、感謝の涙くんに出会いたい。
また8月12日になったら、あの日のことを思い起こしてみよう。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。