タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない。

”原子力”に夢と希望があった時代【特集・昭和の未来予想図】

原子力でお化けのような植物もつくり、肉も人工肉を食べるようになります。このエネルギーのもとは、全部原子力です。

国際情報社「未来物語(昭和48年刊)」より

 

  これは当時中学2年生の少年が、40歳のころの未来、つまり2000年に世の中はどうなっているかを予想したものだ。あのころというのは原子力というものに大きな可能性を見出していたんだね。


 要は食糧難も原子力さえあれば解決できると考えていたんだろうよ。ちなみにここでは、石油も石炭もなくなっていると書いてあるんだ。たしかに俺も小学校のころ、石油はあと40年でなくなるだろうと社会の時間で習った覚えがあるよ。

 しかし実際はいまだに中東の国々ではオイルマネーで潤っているヒトがいて、そのいきおいはとどまるところを知らない。かたや原子力においては、言うにおよばずってところさ。それらをふまえて塩山少年の未来予想図を読むと感慨深いものがあるよね。

 あのころは夢があったんだなあ。2000年になったら月にも住めるし、地上をエアカーが走るし、地上300階のビルができるってさ。ただどんな未来予想図本も予想できなかったことが一つあったんだ。

 未来の鉄道の車体にみんな「JNR(国鉄)」って書いてあるんだよね。みんなまさか国鉄が民有化されるなんて夢にも思わなかったんだろうよ。未来風の建物のあいだを通る無人運転リニアモーターカーに、”JNR”と書いてあるのは、なかなか味わい深いね。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、俺は君の傍にいる。