KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

ろくでなし子さんのおまんこは本当にわいせつですか

20070108195508
わいせつ(猥褻)は、社会通念に照らして性的に逸脱した状態のことをさす。


◎わいせつ三要件

・通常人の羞恥心を害すること

・性欲の興奮、刺激を来すこと

・善良な性的道義観念に反すること 
 
「ろくでなし子」の名で活動する漫画家の五十嵐恵被告(43)は、去年、自分の女性器をかたどった作品を展示するなどしたわいせつ物陳列などの罪に問われています。

 東京地裁で開かれた15日の初公判で、五十嵐被告は「私のアート作品はわいせつではないので無罪です」と主張。一方、検察側は冒頭陳述で、「被告は自分の女性器そのものをスキャンし、作品を製作していたが、資金不足を補うため寄付を募り、寄付した人にデータを送信していた」と指摘しました。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2469661.html 


先日、初公判がひらかれたろくでなし子さんの裁判ですが、わいせつにあたるのかどうか意見がわかれるところです。小生からいわせてもらえば、これをわいせつとしてやり玉にあげるほうがどうかしているのです。なぜちまたに氾濫するおっぱいやヘアがよくて、おまんこがダメなのか。


わいせつ三要件というのも、50年以上も前のものでして、まあ普遍的なものとして判断基準にするには構わないとして、時代の流れによる社会通念の変化というのも判断基準として、考慮しないといけません。そもそも、現在のわいせつってなんなのでしょうか。


”通常人の羞恥心を害する” 

これにかんしては、みたくもないひとに無理やり見せたらそりゃそうなります。 みちゆく女性に見も知らぬ不気味なおじさんがいきなり、「ホーラみてごらん♪」ってコートをおっぴろげてチンポコをみせて、その女性がいやなおもいをしたら、それはわいせつです。


ろくでなし子さんのばあい、おまんこのデータを無差別にバラまいたわけではないでしょう。寄付をした、そのときは非通常人なマインドをもったひとに、他人のものではない、じぶんのおまんこデータをお礼としてあげたわけで、だれもいやな思いはしません。まさにWin-Winの関係なのであります。


” 性欲の興奮、刺激を来すこと” 

小生は誓っていいます。おまんこをモチーフにしたアートで自慰行為はしません。おとこにとっての「性欲の興奮、刺激」というのは、そこにいたるストーリーというものが脳内にあるのです。性的欲求とアート鑑賞は分けられているのであります。アート鑑賞で刺激され性犯罪を犯すなんてナンセンスです。


” 善良な性的道義観念に反すること”

善良ってだれが判断するのですか。やはり裁判官ですか。裁判官というのは、世間一般の善良さというのを代表する存在なのですか。裁判官を世間一般とするのはそもそも無理があります。善良な性的道義観念なんてひとそれぞれです。おそらくいろんなひとに聞いても答えなんてでません。


まあだからこそ、声のでかいピューリタンみたいな言論弾圧者の判断基準が幅をきかせるのでしょうけど。でも基本、これはどんなときでもそうなのですが、ひと様に迷惑をかけない、いやなおもいをさせないということが重要なのではないでしょうか。



おまんこ。