KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

忍風カムイ外伝

 48年前にはじまったテレビアニメ「サザエさん」であるが、むろんその前番組というものが存在する。それが忍風カムイ外伝である。原作は白戸三平。いわば名作であるのだが・・・

 

 

 いかんせん内容が暗かった。非人(いわゆる”えたひにん”のひにん)出身の抜け忍であるカムイが追手と戦いながら、終わりのない旅を続けていくという物語で、その暗さから視聴率の方も低迷し、半年で打ち切りになってしまったのである。

 

 この作品もサザエさんと同じく、東芝の一社提供番組であった。実は48年の歴史のはじまりのきっかけというわけだ。そういう意味では、この作品の存在意義は大きい。

 

 

 これサザエさんのコミカルな提供読みを思うと違和感があるけれども。ちなみにこの忍風カムイ外伝、いろいろと豪華なのである。まずナレーターは城達也さん。あのFM東京JET STREAM」の初代”機長”だ。聴こえてこないかい?ミスター・ロンリーの音色が。

 

 そしてエンディングテーマを歌っているのがあの水原弘である。僕と同世代のヒトなら名前は知らなくとも、アース製薬のホーロー看板で殺虫剤を持った彼をみたことがあるはずだ。

 

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 彼は栄えある第一回のレコード大賞受賞歌手である。そのようなヒトがエンディングテーマを歌っているのだ。歌声渋いぞ。城さんのナレーションも渋いけど。ただ当時の子どもたちにとっては渋すぎた。

 

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。