力道山・ジャイアント馬場・アントニオ猪木の3人と戦った経験のある存命中のプロレスラーは、もはやこのヒトだけかもしれない。プロレスラーというのは早死することが多く、いうなればそれだけ肉体的に過酷な職業なのだともいえる。
ちなみにこの動画の対戦相手であるヒロマツダ選手も、デストロイヤーより年下であるが、62歳の若さで亡くなっている。昭和のプロレス好きのヒトならわかるであろう。この2人の対戦が珍しい組み合わせであるということを。かくれた名勝負といえよう。
僕の記憶の中のデストロイヤーは、リアルタイムでみたのが晩年で日本陣営で戦っていたのと、「うわさのチャンネル」というバラエティーに出ていたということもあって、親しみのあるお茶目な外国人レスラーという印象だった。
デストロイヤーの必殺技「足4の字固め」は、相手の右膝のあたりに取った左足を上に乗せ、その上から自分の左足をかぶせるようにロックするワザで、相手の両足が数字の4にみえるように交差していることで、その名がついた。
この技は足が太くて、なおかつ短いと、外れにくく威力が増す。まさにデストロイヤー向けのワザともいえる。テレビがまだ白黒であった時代、このワザをかけられたら一巻の終わりということで、逃れようと力道山も必死であったのだ。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。