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頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

中森明菜「スローモーション」【ラジオメモ】

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 子どものころは、まったく好きではなかったのに、大人になって好きになる存在というものがある。そのひとつ(ひとり)が中森明菜だ。彼女が活躍していたころは、みんながもてはやしていたから、ひねくれものの自分は、敬遠していたのかもしれない。

  今回のタブレット純さん「音楽の黄金時代」のテーマは、”スターのデビュー曲”。新年度のはじまりにピッタリといえよう。その最後に流れた曲が、中森明菜の「スローモーション」だった。



 作詞は来生えつこで作曲来生たかお。マイナー調でノスタルジックなナンバー。なんといってもこの歌はイントロがすばらしい。けれども意外なことに、オリコンランキングは30位どまりだった。

 そのせいなのか、次のシングル「少女A」(詞・売野雅勇 曲・芹澤廣明)でちょっと不良っぽい方に路線変更していった。当時はよく松田聖子の”ぶりっ子”に対して”ツッパリ”などといわれていたが、それも「少女A」の影響なのだろう。

 そして次にまた来生コンビに戻って「セカンドラブ」がはじめてオリコン1位になる。彼女には切ない恋心を書いた歌がよく似合う。でも歌にあわせるかのように彼女自身もまた、切ない恋心に人生を翻弄されていってしまった。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。