そのむかし、テレビがアナログでいまみたいに24時間放送するのがあたりまえではなかったころ。その日の放送開始・終了を告げる局名告知(ジャンクション)というものがあった。
というわけで、あらたにはじまった特集記事は、「昭和なテレビクロージングの世界」である。この放送終了(クロージング)の局名告知が好きだった。この独特な雰囲気と終末感がたまらないのである。
放送局は放送の開始及び終了に際して、呼出符号または呼出名称、周波数及び送信方向をを放送しなければならないという決まりがある。これは在京キー局であっても地方局でも同じで、北は北海道から南は沖縄まで、さまざまな局名告知が存在する。
その代表的なものが、日本テレビの「鳩の休日」である。1953年8月28日の開局以来、マイナーチェンジがありながらも、2014年までの長きにわたって流されてきた。
ちなみに「鳩の休日」は、1972年7月1日に”メガサイクル”が”メガヘルツ”に呼称が変わるまで白黒映像だった。日本独自の呼び方から世界基準に変わったわけだが、白黒の方がなにかこう終末感が漂っていていいかんじだ。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。