はあちゅうさんというブロガー・作家さんがいる。先日このヒトが、Twitterで過去自分にむけられたセクシャル・ハラスメントを、相手の実名入りで告発するということがあったのさ。
それだけなら、ああそれはイヤだったよねってハナシなのだけどさ、どこかの誰かさんが、過去のはあちゅうさんの童貞をバカにしているともとれる発言を出して、あなたもセクハラ発言しているじゃないかってハナシに発展したわけね。
インターネット社会において、よくSNSでは”それとこれとはまた別の議論じゃない?”っていうことがナイマゼになってしまうことが多々あるのだよね。たとえば立場が対立するような相手からあることを指摘されたら、そのあることは反応せずに、代わりに相手の弱点を探し出してそれを指摘し返すといったかんじでさ。
童貞をいじるのはダメっていう人に聞きたいんですが地震のたびに「おっぱい!」と男性がツイッターに書くのはいいんでしょうか…?私は実はあれ、結構嫌なんです…。でもそれは私の感じ方が相手の感じ方と違うだけだし、楽しんでる人も多いみたいだから、私の反応が過剰なんだろうし、別に→
— はあちゅう (@ha_chu) 2017年12月21日
さらにまたそれをくり返すと、カオスな展開にハマっていくんだよね。
またこういうセクシャルな問題におけるハナシには、かならず男性間における対立というものも発生するのね。一方は強者で一方は弱者。動物の世界ならそれでハナシは終わりなのだけど、ニンゲンにはコトバというものがあるからそう単純には終わらない。
特定の「童貞」個人を指した「童貞いじり」は立派なセクハラだが、個人がブログ等で童貞という一般的な属性を茶化すのはセクハラじゃねえ!表現の自由の範囲。それとも童貞は人種のように本人努力では変更不可な属性だからヘイトスピーチ扱い?>はあちゅうを絶対に許すな https://t.co/EeMJsNnOkj
— 田端 信太郎 (@tabbata) 2017年12月19日
たとえばこういうの発言ってね、メスの寵愛を受けるために、羽根を広げる孔雀のオスみたいなものでさ。動物ならオスどうし戦って、強い方のオスがメスといっしょになって、優秀な遺伝子を残そうとするのだけれど、ニンゲンにはコトバというものがあるから、そう単純にはいかない。
よく男性の側が揶揄されたりすると、男性の方が恵まれているから笑えるんだというヒトがいるよね。男と女の二元論で語るのなら男が恵まれているというのはわかる。だからこそ、そのぶん男性には女性よりも、上下関係と複雑なレイヤーというものが存在するんだ。だから”笑えない”ヒトというのは存在する。
はあちゅうさんというヒトは、これまでいかにレイヤーが上の方の男性に取り入り、下の方の男性を足蹴にするか。コトバは悪いけどそのさじ加減で、物書き界を生きてきたヒトなのではないかな。
僕は悪いけど童貞いじりは笑えない。童貞じゃないけど笑えないよ。モテないというのもふくめて、自分が階層の下にいるのを自覚しているからさ。ただ違うところに自分を見出しているから、怒りやら妬みやらを感じることなく、客観的にみられているだけさ。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。