子どものころ好きだったマンガのひとつに「トイレット博士」という作品があった。なかでも印象に残っていたキャラクターに、タメやんという人情に厚いバキュームカーの運転手がいた。
彼が主役だった回のハナシに、周りからバカにされた息子から、なぜこんな仕事をしているのかと責められるというものがあった。最終的にはなくてはならない仕事で、そういう仕事をやっているタメやんはえらいという結末になるのだが。
いまや考えられないが、この作品はウンコや”七年殺し”といういわゆるカンチョーというワザが出てきたり、下ネタが多数出てくる。でも実際の内容は、なにかいろいろ考えさせられるものがあった。
なかにはボットン便所なんじゃらほい?というヒトがいるかもしれない。そもそもそういうヒトが”なんじゃらほい”というコトバも使わないだろうが。いわゆる汲み取り式の便所である。
いまわれわれが使うトイレというのは、レバーをひねって水が流れるいわゆる水洗トイレというヤツだが、ボットン便所というのは、汚物を便器の下にある槽にため込み、それをバキュームカーがくみ取っていくという方式だった。(つづく)
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。