KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

まんが日本昔ばなし

 「まんが日本昔ばなし」は、昭和50年に放送がはじまった、TBS系列(大阪の毎日放送が制作)のアニメ番組である。僕が子どものころは、関東では土曜日の午後7時からやっていた。

 

 

 偶然YouTubeでオープニングの動画をみつけて観ていたら、懐かしさで胸にこみあげるものがあった。死んだ弟が龍に乗った子どもに似ているということで、小さいころに家族や親せきの間で笑い話になっていたのを思い出したからかもしれない。

 

 当時はこれをみて、テレビ朝日の「あばれはっちゃく」をみて、「8時だョ!全員集合」をみるのがお決まりだった。当時は半ドンで午前中は学校であったから、よけいに翌日の日曜日にたいするワクワク感は高かった。

 

 けれども”昔ばなし”は暗い話もけっこう多くて、そのワクワク感をクールダウンさせる作用があった。このアニメは常田富士男さんと市原悦子さんのふたりだけで声をあてていたのだが、これがまたしみじみと心に染みわたる声をしていたのだ。

 

 だから暗い話に隠された教訓のようなものも、心にスーッと入ってきたのだと思う。それでも30分後には”全員集合”でバカ笑いをしてしまい、頭の中が空っぽになってしまうのだが。

 

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。