ショーケン(萩原健一)ははたし本当に亡くなったのであろうか。NHKの大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」を観ていてそう思われるのだった。
ショーケンは今作で高橋是清役を演じているのだが、亡くなる前にほぼ撮影の方は完了しているそうだ。ほぼというのが気になる。高橋是清は2.26事件で暗殺されるのだが、そのシーンは果たしてあるのだろうか。ショーケンの散り際の演技がみたい。
ショーケンの散り際の演技といえば、刑事ドラマ「太陽にほえろ」の殉職シーンであるが、あの演技はいま思いだしても見事であった。未熟だけれども、最後までしがみついて生きて、刑事としての職務を全うしようとする姿。
それがショーケンの俳優人生とダブるのである。そうショーケンは死ぬまで熟していなかったのだ。ショーケンは熟しちゃいけないのだ。あとどれだけショーケンの演技を堪能できるのであろうか。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸がつづくかぎり、僕は君のそばにいる。