という”設定”の3人組グループがいた。その名をスターボーという。1982年「ハートブレイク太陽族」という曲でデビューした。ちなみに宇宙からきたので日本語が話せない。
はずだったのだが、おもいっきり日本語を話している。井上順の話術にハメられた。さては井上順だな悪い地球人は。というわけで、はじめから”日本語が話せないという設定”に無理があったのだ。
ちなみにこの「ハートブレイク太陽族」という歌は、作詞が松本隆で作曲が細野晴臣なのだが、このふたりといえば、あの伝説のロックグループ「はっぴぃえんど」のメンバーである。そのふたりの作品がなぜこのような”不協和音”になってしまったのか。いまも不思議でならない。
それでも当時は音楽番組がたくさんあって、けっこうな頻度でスターボーは登場して、強いインパクトを子ども心に与えてくれた。だがしばらくして、音沙汰がなくなっていた。
これは後から知ったのだが、彼女たちは翌年の1983年にガラッと雰囲気をかえて再登場したのであった。曲名は「たんぽぽ畑でつかまえて」である。ずいぶんと思い切ったものだ。
そしてさらに翌年の1984年、3枚目のシングルでもあり、彼女たちにとって最後の曲となってしまった「サマー・ラブ」が発表される。ちなみに「ハートブレイク太陽族」の発売日が7月7日なのだが、1年に1曲とはまるでこれは七夕さまではないか。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。