KOTOBASM

頭の中にある思想は言葉ではない。映像でもない。いうなれば《もやもや》である。その《もやもや》を手先を使って記録することではじめて言葉になる。

お笑いスター誕生紳士録【その3・コロッケ】

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 いまやモノマネ界の大御所のコロッケ。カレがはじめてテレビに登場したのが、「お笑いスター誕生!!」だった。1980年、まだ番組がはじまって間もないころである。当時熊本から上京してきたばかりの20歳であった。

  当時は形態模写のみで、歌付きの曲にあわせて、本物をデフォルメしたコミカルな動きと表情で観客の笑いをとっていた。いやもはやデフォルメの枠を飛びこえて別人物にすらなっていた。



 そりゃあ岩崎良美だって、「お姉ちゃんはそんな顔してないもん!」って本人の前で怒るわな。そんなコロッケがある日、テレビの画面から姿を消した。大麻所持で逮捕されたのである。

 85年フジテレビ「ものまね王座決定戦」でテレビ復帰を果たすまでの年月のなかで、ひとつ変わったのが、これまでの形態模写にプラスして、声まねもするようになったのである。

 形態模写だけでは、ものまね王座決定戦には出られない。また声まねができればさらに形態模写も生きる。ということなのだろう。もしそのまま形態模写だけでやっていたら、知る人ぞ知るようなマニアックな存在になっていたかもしれない。

 いまとなっては、さまざまな趣向をこらして、テレビで大がかりなものまねをやっているが、たまにはお笑いスタ誕のころの、顔芸と形態模写だけのシンプルなものまねが観てみたくなる。最初にみた、あの野口五郎の鼻ほじりは本当に衝撃だった。

 今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続くかぎり、僕は君の傍にいる。

 

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