前に自己責任という言葉が嫌いだと述べましたが、同様に嫌いなのが《論破》という言葉です。議論って勝ち負けじゃないわけですよ。さらにいえば、議論っていうから話が難しくなります。対話なんです。
プラトンの初期の著作はソクラテスともう一方の登場人物との言葉のやり取りを記録したものです。日本では対話篇と呼ばれています。
対話って勝負ではないのです。相手の意見を尊重しつつ自分の意見を出すのです。そのやり取りで生まれたものをいかに社会に活かすか、意見が合わなくても次に繋がる関係を作るのが対話なんですね。
話を混ぜ返すと、相手を挑発します。だから対話でやってはいけません。結局は遺恨が生まれて対話にならないし、その遺恨は後々まで残ってしまいます。
【対話のまめちしき】
《混ぜ返し》
冗談半分な口出しをして、人の話を混乱させること
勝とうとすると、こういうことをやってしまうのです。気をつけていきたいものです。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君のそばにいる。